破産について
依頼するメリット・依頼しないデメリット
弁護士が受任通知を送ると銀行、信用金庫、アコム・プロミス・レイクなどの消費者金融、オリコ・エポスカードといった信販会社からの請求は一旦、止まります。その間に、破産・個人再生・任意整理といった債務整理の手続きの選択ができます。
現在では利息制限法の利率以上の金利で貸付をしている消費者金融は少なくなりましたが、ほんの少し前までは、24%~29.2%程度で貸付をしている消費者金融が大半でした。そのため引き直し計算をすれば債務が圧縮され、容易に返済可能な状態になることがあります。
引き直し計算をすると債務の圧縮以上に、利息として払いすぎていたことが判明することがあります。現在、消費者金融も経営環境が厳しく訴訟前交渉による過払金返還は困難となっていますので、当事務所では原則裁判によって過払金の回収を行います。着手金0円、完全成功報酬制です。
引き直し計算をしても債務の圧縮が乏しい場合、自己破産手続きを検討します。自己破産をしても私財すべてがなくなるわけではありません。破産制度という国が定めたやり直しの機会の恩恵を受け経済的再生の第一歩を踏み出せます。
弁護士が申立人代理人として申立を行うと破産者に20万円以上の財産がない場合(現金、預貯金、生命保険の解約返戻金、車・貴金属(時価)、退職金見込額(8分の1)など)、破産手続きの申立と同時に廃止となる同時廃止事件を選択できます。
通常、当事者自身(司法書士に代筆を頼んでも一緒)で申立をすると、20万円以上の財産がなくても、少額管財手続きとなり、裁判所への予納金として20万円がかかりますので、弁護士に依頼することで破産手続き費用の圧縮ができます。
破産のように借金が全額免責になるものではありませんが、個人再生手続きの場合、債権者に最低弁済額の支払いをする再生計画をたて、住宅ローンをそのまま、あるいは条件変更して支払いを継続し、住宅を所有したまま借金の整理をすることができます。
破産・個人再生等の借金整理の場合に弁護士に依頼してメリットがないことは通常考えられません。
ただし、相談者本人に、破産、個人再生といった法的手続きを選択する意思がまったくなく、引き直し計算をしても、債務の圧縮がほとんど見られず、借入先が将来利息なしの和解に応じないといった例外的な場合には、弁護士に依頼しても大きなメリットは得られないことになります。
解決事例(ビフォア・アフター)
鬱状態により仕事ができなくなったため生活費として借りた借金が3年間で700万円に膨れあがり、また、住宅ローンの残債1000万円(住宅価値800万円)が残っていた事案
依頼者に住宅を残す希望があり、住宅ローンが残っていたため、個人再生申立事件として受任するのがセオリーでしたが、依頼者が無職であったことから個人再生の再生計画案を作成することが困難で、破産手続きしか選択の余地がありませんでした。
長女の夫が金1000万円で住宅を購入し、住宅ローンを完済し、不動産名義の変更を行った上で、同時廃止事件として破産の申立を行いました。
住宅の時価の評価を明確に行ったことで、不当な財産処分にあたることはなく、その他の財産がなかったことから、裁判所に同時廃止申立事件として受理され、2ヶ月後、無事に免責手続きを得ることができました。
結婚詐欺にあい、夫の事業資金名目で、消費者金融から多額の借入れをし、また、カード会社からクレジットにて物品を購入し、わずか半年の間に、1000万円の借金を背負った事案
騙された依頼者は、大きな浪費をしている様子はないようでしたが、管財人と裁判所からみて、家計が同一であった夫の浪費が依頼者の浪費とも見られないか。夫が1000万円を返済する旨の書面を書いており、この返済合意をもって、依頼者の財産と見られないか、が問題となりました。
結婚詐欺を行った夫は、離婚届を残して失踪していました。警察に被害届をだすとともに、民事の損害賠償請求の裁判も行い、被害者であることを外部にも明確にし、また、所在調査を徹底的に行い、回収可能性がないことを明らかとしました。
管財人の調査に最大限協力し、依頼者が結婚詐欺の被害者であること、浪費はしていないこと、回収可能性がないことを管財人と裁判所に理解してもらい、免責決定を得ることができました。
事業資金として、マチ金10社から700万円、ヤミ金2社から50万円を借り入れた会社経営者の債務整理事案
依頼者はヤミ金のみならずマチ金についても、当然契約書をもっておらず、他方、マチ金は適式な契約書を保持していることから、貸金の返還請求を受ける怖れがありました。また、依頼者は、自身の取引先に対する売掛金すべてについて、事前に債権譲渡通知書を作成され、印鑑証明書とともに、マチ金が預かっている状態で、依頼者の財産が散逸する可能性がありました。
受任通知を発送する前に、依頼者に直接電話にてマチ金と話をしてもらい、契約内容を確認し、その内容を録音して、後日の裁判に備えました。債権譲渡通知が取引先に対して発送されましたたが、取引先に対しては、事情を説明の上、マチ金の関係者に支払いをしないように周知し、任意に支払いを止めてくれない取引先には、債権者不覚知で供託をしてもらうよう要請しました。
マチ金相手に、貸金業法42条の2より、違法金利の貸付はすべて無効であるとして、既払い金全額について不当利得返還請求の裁判を行い完全勝訴判決を得て、支払い済みの金員の返還を受けました。任意に支払いをしないマチ金に対しては、強制執行の手続きにより回収しました。
取引先が供託した売掛金については、マチ金相手に、供託金還付請求権が依頼者にあることの確認を求める裁判を提起し、結果、供託金の還付が認められました。






