弁護士佐藤嘉寅の日常
レジェンド株式会社(旧ドリームグループ)弁護士法違反で経営者逮捕
レジェンド株式会社の久野らが逮捕されたようですね。
この事件は、破産直前の会社経営者に対し、会社を倒産させずに再生させるという夢のような話である「会社分割」を利用した再生方法を提案する手法で、報酬を得ていたものです。
確かに、会社分割は、会社法で認められているものであり、そもそも、成長部門を切り離して独立させ競争力を強めたり、不採算部門を切り離して、他の企業に吸収させるなど、利便性の高いものといえます。
ただ、これが会社再生に、即つながるかというと判断に迷うところです。
というのは、結局、中小会社にとってみれば、優良部門と不採算部門という区別はなく、会社全体が不採算で、単に、社名を残すためだけに、会社分割を利用している例がみられるからです。
例えば、A会社が、会社分割して、旧A会社の負債はそのまま旧A会社に残して、まったく負債のない新A会社を設立して、新A会社として経営を続けていくという方法が考えられます。
なんか信じられないようなうまい話ですよね。負債は全部切り捨てて、新会社が設立できるわけですから。
これがなぜ可能かと言えば、旧A会社は、新A会社の株式を全部引き受けるという方法で、親会社になるため、旧A会社の資産の変動はない、ということになるわけです。
よくできています。
でも、なぜか釈然としない気持ちが残ります。
破産回避のために、この方法を用いた場合、結局、旧会社はどうするんでしょう?破産か特別清算、もしくは、そのまま塩漬けでしょう。会社代表者は、会社債務について連帯保証していますが、この連帯保証債務はどうなるのでしょう。破産、民事再生、塩漬け、どれかでしょう。
会社代表者がこんな状況で、新A会社の経営はうまくいくのでしょうか?会社分割して、借金を帳消しにするような会社の関連会社と、銀行や取引先が、取引を継続してくれるのでしょうか?
今回、レジェンド株式会社の久野らは、弁護士法違反で逮捕されています。
会社分割を利用した会社の整理業務は、弁護士資格を有する者でなければできません。
警察は、この点を問題視しているのですね。
もっとも、弁護士法に違反しているからと言って、直ちに、彼らのした行為が、彼らに会社分割を依頼した人たちに対する詐欺や不法行為であり、依頼した人たちが被害者ということにはなりません。
会社分割自体は、きちんとしていますから
また、弁護士法違反についても、久野は否認しているようですし、未だ、警察での取り調べ段階ですから、白か黒かは、はっきりしません。最終的には、検察官の判断で起訴するか否かが決まり、起訴後は、裁判所が最終的に判断することになります。この点は、今後の展開を注視していきたいと思います。
最近は、行政書士も権限を越えて法律代理業務を行っているので、弁護士としては、警察に頑張っていただき、きちんと取り締まっていただきたいものです
あとは、会社分割をしたけど、結局、会社再生できなかった人たちがどうするのかの問題でしょう。
弁護士資格なく会社整理し報酬 容疑の経営者ら逮捕
2010年9月5日(日)8時0分配信 産経新聞
弁護士資格がないのに会社の整理業務を行い報酬を得ていたとして、警視庁保安課は4日、弁護士法違反(非弁行為)の疑いで、中央区の経営コンサルタント会社「レジェンド」(旧ドリームグループ)経営者、久野修司容疑者(43)ら3人を逮捕した。
保安課は、久野容疑者らがホームページで顧客を募り、昨年3月~今年2月、全国の企業から委託を受けて整理業務を約40件繰り返し、計約2億3千万円の報酬を得ていたとみている。
逮捕容疑は、弁護士資格を持っていないのに、昨年3月と今年1月、経営不振に陥っていた埼玉県の玩具メーカーや都の金型製造会社と業務委託契約を締結。司法書士に両社の会社分割手続きを行わせ、計約1310万円を受け取ったとしている。
保安課によると、久野容疑者は容疑を否認しているという。
紛争解決センター
あっせん手続というのは、なじみのない方も多いと思いますが、あっせん人が両当事者の言い分を十分に聞き和解のあっせんを行う手続をいいます。
ここで、あっせん人というのは、弁護士がその役割を担っています。
このあっせん手続きというのは、なかなかの優れもので、裁判所では、一月に一回のペースでしか期日が入りませんが、あっせん手続きでは迅速な解決のために、あっせん人の都合さえつけば、結構頻繁に期日をいれてくれます。
また、何より、法的な権利や、証拠の収集の問題がある事件でも、ある程度、申立人と相手方の言い分を聞いて、調整を図ってくれます。
もっとも、つまるところ話し合いの手続きなので、どうしても、申立人・相手方双方が譲らない場合には、話がまとまらないのですが

そんなわけで、本日のあっせん手続きは・・・・終結・・・・
東京弁護士会紛争解決センター
http://www.toben.or.jp/news/dispute/center.html
弁護士会法律相談センター
本日の法律相談は、けっこうな盛況で、クレサラ相談1件、一般民事相談3件と、なかなかにバリエーションにとんでいて面白い相談ばかりでした。
弁護士会の法律相談では、相談担当の弁護士が多数いるため、相談者の方で弁護士を選ぶことはできませんが、弁護士の知り合いがいない人は、こういったところで相談するのもよいと思います。
まあ、うちの事務所に直接相談にきていただいた方が、私としては嬉しいのですが

弁護士会の法律相談センター
http://www.horitsu-sodan.jp/





